温度は、最も頻繁に測定される値です。 これに対応する温度測定技術として、テストーは幅広い選択肢をご用意しています。 温度測定では、適切な測定機器に加えて、適切な温度プローブを選択することも必要です。
テストーでは設立以来60年以上、温度測定に取り組んできました。そのため、可能な限り迅速かつ効率的に高精度の結果を得るには、どのような測定値や測定機器が必要なのかを正確に把握しています。
温度測定全体をカバーする豊富なラインナップから適切なものを選択
カスタマイズ可能な特注プローブ製作の受付
テストーのサービス部門の技術者による校正
どんなプローブ?
空気、水、食品、物体の表面など、すべての媒体に対応する最適のプローブがあります。
表面温度の非接触測定を行うことができます。
中心温度プローブは、液体中の浸漬測定も可能にします。
センサの特長
*¹システム精度の考え方
温度プローブの精度(許容誤差)に加えて、接続する温度計本体の精度を加えたものがシステム精度です。実際の測定では、温度計本体と温度プローブを接続して測定するため、システム精度が適用されます。
測定範囲
センサを選択する際は、まず、計測範囲に適さないタイプのセンサを選択肢から除外します。 テストーが取り扱う温度センサーの種類と測定範囲を図示します。
許容誤差
希望の測定範囲に対応した温度センサの中で許容誤差を確認します。用途に応じた精度をもつセンサーを選択してください。
応答速度
応答速度は、各温度センサーの製品ページのテクニカルデータタブで確認することができます。
一般的な応答速度(小さいほど早い)
熱電対 < NTC < Pt100
t99 = プローブが温度変化の99%を表示するのに要する時間
t90 = プローブが温度変化の90%を表示するのに要する時間
t63 = プローブが温度変化の63%を表示するのに要する時間
一般に下記のような関係性があります。
t99 = t63の4.6倍
t99 = t90の2倍
形状・用途別
浸漬 / 中心温度用プローブ
浸漬プローブ
液体の温度計測用のほか、粉末や気体の温度計測に使います。
気体温度プローブ
通常は、応答を速めるためセンサがむき出しの状態になっています。
表面温度用
表面温度プローブ
平坦で滑らかな表面の温度測定には、ヘッド部分が平た接触面積が大きい表面温度プローブを使用できます。熱伝導が不足している場合は、シリコンペースト(Tmax 260℃)の使用を推奨しています。
温度プローブラインアップ
ケーブルプローブ、浸漬プローブ、その他多くの温度プローブおよび変換器は、Testo Sensor GmbHのプローブエキスパートで見つけることができます。
その他関連情報
テストーには、様々な対象物に応じた温度測定プローブがあります。 測定業務に応じてデザインが異なり、空気や表面温度、または中心温度を測定するための異なるプローブが存在します。 これらのプローブには、精度、応答時間、および測定範囲などの違いがあります。
表面温度プローブには、測定対象物上の温度を可能な限り迅速かつ正確に測定する温度センサが内蔵されています。また、ほとんどすべての温度測定範囲内に対応するケーブルタイプのプローブがあります。その最も重要な役割は、プローブのセンサで測定した情報を測定器本体へ送信するためのケーブル接続です。無線プローブはその反対で、測定値を無線で送信します。
しかしどのようなプローブにも温度センサがあり、その設計を次のように区別することができます。
熱電対を使う温度計測は、熱電効果を利用するものです。熱電対とは、2種類の導体(金属線又は合金線)の一端を接合し、電気的に接続したものです。熱電対における規準熱起電力と最大公差はIEC 60584(JIS C 1602)に定義されています。最も広く使用されている熱電対は、ニッケルクロム-ニッケル(Kタイプ)です。
測温抵抗体による温度計測は、金属線(白金線)の抵抗値が温度により変化することを利用します。この測温抵抗体に一定量の電流を流しておき、温度による測温抵抗体の抵抗値の変化を、電圧降下の変化として計測します。測温抵抗体の規準抵抗値と公差はIEC 751(JISC 1604)に定義されています。
サーミスタによる温度計測も、センサ要素の抵抗値が温度によって変化する性質を利用しています。ただし測温抵抗体式温度計と違い、NTCサーミスタでは温度係数が負の値になります(つまり、温度上昇に伴い抵抗値は低下します)。サーミスタの特性や公差は標準化されていません。
作業現場での快適度測定
快適度は、職場で働く人々の気持ち良さをファクタとして、重要な役割を果たします。 快適度の1つの要素は、いわゆる放射温度です。 たとえば、熱にさらされる作業場 (炉など) では重要になる可能性があります。 しかし、オフィスの窓からの日射は、放射温度が高くなりすぎる原因にもなります。
テストーの黒球温度プローブを使用すると、ISO 7243、ISO 7726、DIN EN 27726、および DIN 33403 に従って、0 ~ 120°C の範囲で放射熱を測定できます。これは、規格に準拠した快適さレベルの測定に不可欠です。
温度データロガーは、保管エリア、オフィスまたは住宅ビルの温度モニタリングに最適です。 測定、保存、さらには制限値違反時のアラーム通知も行います。 他方、サーモシールでは、シール上のほぼ全ての領域が温度センサです。 サーモシール上の対応する温度領域の色は、温度に応じて変化します。
測定対象物の内部の温度を測定する必要がある場合は、浸漬温度計が最適です。 食品や液体の温度測定に適した温度センサを備え、すべての値を直ちに見ることができます。 中心温度計についても同様です。 その温度センサも同様に、液体や半固体媒体中での測定用に設計されています。
お手持ちのスマートフォンを使って、温度以外にも圧力や風速も測定したい場合、テストーのスマートプローブをおすすめします。 小型、高精度、低価格そしてスマートフォンでの操作などのメリットがあります。
表面の温度を測定するには、表面温度計を推奨します。 表面温度計に利用可能なアクセサリとして、ケーブル・プローブや表面用プローブがあり、温度計は測定対象物に直接接触して表面の温度測定をします。
あるいはテストーのサーモグラフィを使う、という選択肢もあります。 サーモグラフィは非接触で、離れた場所からも測定することができ、物体表面の熱放射を明確な熱画像に変換します。